There's Something Fishy

映画研究、文芸批評、テニス評論

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

映画評論大賞2015

拙論「國民的アイドルの創生―—AKB48にみるファシスト美学の今日的あらわれ」が雑誌『neoneo』の主催する「映画評論大賞2015」の受賞作に選ばれました。 webneo.org 論考の内容は、スーザン・ソンタグによるレニ・リーフェンシュタール批判の枠組みを援用した…

舞城王太郎『淵の王』

既存の文学的枠組みの拡張に成功した小説を純文学と呼ぶならば、舞城王太郎の『淵の王』こそ、その名にふさわしい。 ネット上のいくつかのレヴューで既に指摘されているように、本作品の三人の主人公を見守っている語り手の「守護霊」たちは、どうやらそれぞ…